2008-09-12 (Fri)
叔父の家2
夏休み
神奈川県某市
神奈川県某市
「…何故来たのか、解っているよ」
「はい」
「征一から連絡があった?」
「電話が」
「話した?」
「いいえ」
「出なかったのか」
「はい…でも、何の電話かわかりました」
「卒業まで、あと半年ちょっとだね」
「はい」
「そろそろ、担任の先生からも、進路の話をされいてるだろう」
「…はい」
「何て話してるんだ?」
「…何も」
「何も?」
「決めてねぇよ、って…」
「そうか」
「…父さんは?」
「ん?」
「…父さんと、話したンでしょ」
「ああ」
「…何て?」
「『征十が卒業したら、俺の下へ帰せ』と」
「……」
「…どうする」
「嫌…だ」
「うん…」
「……失いたくない」
「解ってるよ」
「……」
「その為にお前を銀誓館に入れたんだ」
「…はい」
「…お前には言うべきかどうか、迷ったんだけどね」
「…?」
「征一を『保護』対象にするかどうか、検討中なんだ」
「…あァ」
「あの性格だから、狂気に侵されてるのか、いまいち解らないんだけどね」
「『見えざる狂気』っスね」
「うん。…いや、まだ、様子見の段階なんだけど」
「……」
「…『その時』が来たら、俺か…もしくは重守さんのトコの若いのが動く事になるだろう」
「"蜥蜴"っスか」
「…大丈夫だよ。あの子は、お前より経験は浅いが…」
「…いえ、俺がやるッス」
「えっ」
「父さんは、俺がやる」
「征十」
「越えなきゃなんねぇ壁だから」
「はい」
「征一から連絡があった?」
「電話が」
「話した?」
「いいえ」
「出なかったのか」
「はい…でも、何の電話かわかりました」
「卒業まで、あと半年ちょっとだね」
「はい」
「そろそろ、担任の先生からも、進路の話をされいてるだろう」
「…はい」
「何て話してるんだ?」
「…何も」
「何も?」
「決めてねぇよ、って…」
「そうか」
「…父さんは?」
「ん?」
「…父さんと、話したンでしょ」
「ああ」
「…何て?」
「『征十が卒業したら、俺の下へ帰せ』と」
「……」
「…どうする」
「嫌…だ」
「うん…」
「……失いたくない」
「解ってるよ」
「……」
「その為にお前を銀誓館に入れたんだ」
「…はい」
「…お前には言うべきかどうか、迷ったんだけどね」
「…?」
「征一を『保護』対象にするかどうか、検討中なんだ」
「…あァ」
「あの性格だから、狂気に侵されてるのか、いまいち解らないんだけどね」
「『見えざる狂気』っスね」
「うん。…いや、まだ、様子見の段階なんだけど」
「……」
「…『その時』が来たら、俺か…もしくは重守さんのトコの若いのが動く事になるだろう」
「"蜥蜴"っスか」
「…大丈夫だよ。あの子は、お前より経験は浅いが…」
「…いえ、俺がやるッス」
「えっ」
「父さんは、俺がやる」
「征十」
「越えなきゃなんねぇ壁だから」
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